皆さん、こんにちは。
今回はクイーンズ駅伝2022の2区について話していきたいと思います。
以前に1区についての記事を書きましたが、その続きとなります。
1区で資生堂の木村友香選手が区間賞を獲得し、トップで佐藤成葉選手が第一中継所をスタートします。2区は3.3kmという短い区間であり、2位と21秒差あったので、力のある佐藤成葉選手なら、この区間で抜かされることはないだろうな。むしろ差を広げる走りをしてくれるだろうと思いながら見ていました。
積水化学は先頭と50秒差の9位で、卜部選手がスタート。ここで巻き返しを図りたいところです。
佐藤成葉選手が1㎞を3分05秒で通過。3.3kmしかないので、ここはある程度速い入りを見せます。1.7㎞地点では、後続はもうほとんど見えなくなるくらい離れていました。木村選手が作ってくれた流れにのって、佐藤選手が快走を続けます。
先頭の映像は1号車のカメラから映し出されていると思いますが、その高さを見る限り、1号車もかなり大きいのではないかと予想します。よって、1号車が風よけになってくれることも考えられ、単独走ではあるけれど、佐藤選手もかなり走り易かったのではないでしょうか。
後ろの4位グループは5人の集団となり、JP日本郵政グループの太田選手が集団の先頭を引っ張ります。その後ろに順位を上げてきた卜部選手がつけます。
沿道にあるのぼり旗が揺れていたので、2区でも風は強かったのでしょう。風が強いとタイムにも影響が出る可能性がありますが、集団で固まりながらレースを進めます。
駅伝で風の影響を大きく受けた大会と言えば、男子になりますが、2013年の第89回箱根駅伝ですよね。特に2区3区はみんなタイムが伸びなかった記憶があります。当時早稲田大学3年生の大迫傑選手でも、3区で1時間4分台の記録にとどまりました。
風を含め、レース当日のコースのコンディションは、ランナーの努力ではどうにもできない部分もあると思うので、難しいところですね。
そして、先頭の佐藤選手は快調なペースのまま、ラスト1㎞地点を通過します。
2.4㎞地点で、4位の太田選手が集団から抜け出します。やはり距離が短い区間なので、集団で様子を見ている場合ではないと思ったのでしょう。トップランナーからしたら、3.3㎞なんて一瞬で終わるような感覚なのでしょうか。風の中を突き抜けていく姿は、かっこいいです。
3㎞手前で先頭の佐藤選手が襷を取ります。腕を強く振り、ラストスパートをかけます。
そして、そのまま資生堂が第2中継所をトップで通過。佐藤成葉選手から一山麻緒選手に襷が渡ります。佐藤選手は区間記録に4秒と迫る激走でした。
2位にヤマダホールディングス、3位に豊田自動織機が続きます。先頭との差は30秒、第1中継所からそこまで差を開かれずに3区へと襷を渡しました。この2チームも、1区の流れをしっかり繋いだ走りをしたのではないでしょうか。
4位にJP日本郵政グループ、5位に積水化学が続きます。それぞれ襷を廣中選手と新谷選手に託します。先頭との差は第一中継所から全く変わっていません。先頭も、4位、5位で通過した2人も区間賞ですからね笑。ですが、順位を上げることはできたので、役割は果たせたのではないでしょうか。
第2中継所では、8位の九電工までが、先頭と1分以内の差で襷をエースに託しました。3区は10.9㎞もある最長区間です。2区の3倍の距離がありますから、1分以内であれば、まだまだどうなるか分からないと思います。
2区の個人記録(10位まで、敬称略)
1位 佐藤成葉 (資生堂) 10分11秒
1位 卜部蘭 (積水化学)10分11秒
1位 太田琴菜 (JP日本郵政グループ)10分11秒
1位 内藤早紀子(パナソニック)10分11秒
5位 井手彩乃 (ワコール) 10分14秒
6位 西出優月 (ダイハツ) 10分16秒
6位 清水真帆 (ヤマダホールディングス)10分16秒
8位 唐沢ゆり (九電工)10分18秒
9位 真也加J有里(大塚製薬) 10分19秒
10位 小笠原安香音(豊田自動織機)10分20秒
第2中継所の通過順位 (8位まで)(第一中継所での通過順位、順位を上げたか下げたか)
1位 資生堂 33分40秒 (1→)
2位 ヤマダホールディングス 34分10秒 (3↗)
3位 豊田自動織機 34分10秒 (2↘)
4位 JP日本郵政グループ 34分27秒 (6↗)
5位 積水化学 34分30秒 (9↗)
6位 ダイハツ 34分31秒 (5↘)
7位 エディオン 34分35秒 (4↘)
8位 九電工 34分36秒 (8→)
(日本陸上競技連盟公式サイト 第42回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会(クイーンズ駅伝)リザルト参照)
2区は、区間賞を取った4選手の走りが光りましたね。太田選手、卜部選手、内藤選手は後ろから追い上げ、佐藤選手は先頭で逃げるという違った状況での走りでしたが、全員同タイムとなるのは驚きでした。
佐藤選手はレース後のインタビューで、「友香さんが作ってくれた流れを止めないという気持ちで走った」と話していましたが、まさに資生堂の優勝への流れを加速させる素晴らしい走りでした。
また、佐藤成葉選手は翌年の2023年に引退されたので、結果的にこれが最後のクイーンズ駅伝となってしまいました。寂しいですが、有終の美を飾れたのではないでしょうか。
さて、2区はこれくらいにしておきたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。また次回お会いしましょう。それでは。