クイーンズ駅伝2022 1区 木村友香選手の激走!

クイーンズ駅伝

皆さん、こんにちは。

9月に入り、だんだんと駅伝シーズンが近づいてきました。

今年の駅伝大会の記事についてもたくさん書いていきたいと思いますが、過去に行われた大会についてもたくさん取り上げていきたいと思っています!

今回はクイーンズ駅伝2022について、取り上げていこうと思います。

この大会は、資生堂が優勝を果たしました。

資生堂は

1区 木村友香 23分29秒 区間賞
2区 佐藤成葉 10分11秒 区間賞
3区 一山麻緒 35分08秒 区間7位
4区 ジェプングティチ ジュディ 10分54秒 区間賞
5区 五島莉乃 31分40秒 区間賞
6区 高島由香 21分06秒 区間2位

(日本陸上競技連盟公式サイト 第42回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会(クイーンズ駅伝)リザルト参照。敬称略)

6人中4人が区間賞を獲得し、2位のチームに2分1秒もの差をつける圧倒的な強さを見せました。

今回は、クイーンズ駅伝2022のレースについて、区間ごとに詳しく語っていきたいと思います。

まずは1区から。

駅伝の流れを決める重要な区間に、資生堂は木村友香 選手、積水化学は佐藤早也伽選手、豊田自動織機は田中希実 選手、エディオンは萩谷楓 選手が起用されました。

どのチームも強力な選手を1区に送り込んできたなという印象でした。
やはり、どのチームの監督もそれだけ流れが大切だと考えたのでしょうか。

号砲がなり、レースがスタート。そしていきなり資生堂の木村選手が飛び出していきます

木村選手はその前の年の2021年大会でも1区を走っており、その時は2㎞地点で集団から一人抜け出しました。

今回はスタートした瞬間から飛び出したので、本人も最初から行くぞと覚悟を決めていたでしょうね。

木村選手の後ろに田中希実選手と岡本春美選手が並ぶようにして2位につけ、その少し後ろに大集団がつけるといった形でレースが幕を開けます。1㎞通過の地点で、それぞれかなりの差が開いていたので、これはある程度このままの状態で1区は進んでいくだろうなと思いました。

木村選手は1㎞を3分01秒、2㎞を6分06秒ほどで通過。1㎞~2㎞も3分05秒ほどで走り、間記録を上回るハイペースで独走を続けます。

2㎞通過の時点で、木村選手と2位の田中選手と岡本選手の差は10秒。そして2位集団の4秒ほど後ろに大集団が続きます。

ここまで序盤で差が開くと、後ろの選手の走りが良くないんじゃないかと思ってしまいますが・・・
全然そんなことはなく、4位集団でも2㎞通過は6分20秒ほどで、1㎞あたり3分10秒の良い走りを続けていました。

風が強い中でしたが、2㎞通過の時点で、2位を争っている田中選手と岡本選手は、どちらかが後ろに付いて走るのではなく、横一列に並んで走っていましたね。
風があると後ろについて、前のランナーを風よけにして体力を温存するといった走り方をすることも作戦の一つとして考えられますが、田中選手岡本選手はお互いに、「ここは木村選手を逃がしたくない。2人で前を追おう。」と考えていたのではないでしょうか。

前年優勝した積水化学の佐藤早也伽選手は、依然として4位集団で走りを続けます。

3㎞手前で岡本選手が田中選手の一歩前に出ました。

3㎞を木村選手が9分19秒で通過、区間記録ペースで独走を続けます。風が強い中、単独でこのペースで走れるのは本当に力があると思います。走るフォームも崩れることなく、力強い走りを続けます。

最後尾の選手の3㎞通過も10分00秒ほど、3分20秒/kmペースで走っていたので、風があるなかでそこまで悪くはなかったのではないでしょうか。それほど他の選手が速かったですね。

木村選手はカーブを最短距離で曲がり、1秒でも無駄にしたくない!という思いが伝わってきます。

4㎞過ぎて、1位と2位集団の差は13秒。差はほとんど変わっていません。岡本選手が田中選手の前に出て引っ張る状況が続いていましたが、岡本選手は前をしっかりと見ながら走っていましたね。まだ区間賞を諦めたくない。前を追うぞという思いと、後ろの4位集団との差も近づいてきたので、逃げなきゃという思いもあったのではないでしょうか。

トンネルを選手たちが通過して、いよいよ5㎞地点に到達します。

駅伝のコースでトンネルの中を走るというのは、面白いですね。実際に走っている選手たちからするとどんな感じがするのでしょうか。オレンジ色のライトで照らされた薄暗い中を走るので、サングラスをつけている選手にとっては前が見えづらかった可能性がありますね。

5㎞を15分33秒で木村選手が通過。区間記録の廣中選手の5㎞通過は15分21秒ということで、12秒程度遅れる形となりましたが、素晴らしいペースで走り続けます。

5㎞中盤で確認すると、木村選手と2位集団の差がかなり開いていたように思います。これは木村選手が区間賞で決まりだなと思いました。

4位集団はダイハツの松田選手と、エディオンの萩谷選手の2人が抜け出し、その3秒ほど後ろに佐藤早也伽選手と日本郵政の和田有菜選手が引っ張る5人の集団が続きます。佐藤選手はサングラス越しですが苦しそうな表情をしていました。本当はもっと前でレースを進めたかったと思います。

また、順位に関わらず、集団で走る選手が多かったですね。集団が複数発生している1区でした。やはり風の影響でしょうか。一人では走りたくないと前を走っていた選手も後ろを走っていた選手も思っていたと思います。

6㎞を木村選手が18分38秒で通過。2位集団との差が18秒、さらに後続を突き放しにかかります。

そして、そのまま木村選手がトップで中継所へ。襷を2区の佐藤成葉選手に託します。

木村選手の記録は23分29秒。区間記録に8秒差まで迫る快走でした。

2位に田中選手、3位に岡本選手が続きます。

積水化学の佐藤選手はトップと50秒差の9位で襷リレー。卜部選手がスタートします。佐藤選手にとっては苦しい1区になってしまったと思いますが、この悔しさが翌年のクイーンズ駅伝3区での激走に繋がったと思います。

1区の結果はこちら (10位まで、敬称略)

1位 木村友香 資生堂 23分29秒
2位 田中希実 豊田自動織機 23分50秒
3位 岡本春美 ヤマダホールディングス 23分54秒
4位 萩谷楓  エディオン 24分14秒
5位 松田瑞生 ダイハツ 24分15秒
6位 和田有菜 JP日本郵政グループ 24分16秒
7位 髙木結加 ユニバーサル 24分17秒
8位 林田美咲 九電工 24分18秒
9位 佐藤早也伽 積水化学 24分19秒
10位 川村楓 岩谷産業 24分23秒

(日本陸上競技連盟公式サイト 第42回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会(クイーンズ駅伝)リザルト参照)

1区を通じて一番感じたことは、やはり木村友香選手の強い覚悟ですね。

1区で一人の選手が単独で飛び出すというのは、駅伝では珍しくないことですが、スタートして少し集団で走ってからそのようになることが多いように感じます。号砲がなった瞬間から飛び出すというのは、相当な覚悟をもっていたと思いますね。そして、そのまま最後まで先頭を独走することも、なかなかできることではないので、素晴らしいなと思います。木村選手の激走が間違いなく優勝を大きく手繰り寄せましたね。見事な走りでした。

さて、1区はこれくらいにしたいと思います。

次回は2区ですね。2区は私の推し、佐藤成葉 選手が同じく激走を見せてくれたので、特に気合を入れて書きたいと思います!(もちろんどの記事も気合を入れて書いてます!)

ここまで読んで頂きありがとうございます。また次回お会いしましょう。それでは。